井波彫刻について

井波彫刻とは

井波彫刻の歴史

井波彫刻 木彫作品 雲水龍

私の住む南砺市井波地区は日本一の木彫りのまちとして知られています。
井波彫刻の発祥の起源は木彫りの町のシンボルでもある瑞泉寺にあります。
江戸時代中期(1763)に火災で焼失した際に京都から来た彫刻師、前川三四郎から地元の大工たちが技術を学んだ事にはじまります。
その後、瑞泉寺の再興とともに、井波彫刻の木彫り技術も深まり、次第に木彫刻師の数も増えて行き、現在も100人以上の木彫刻師が工房を構えています。

井波彫刻の発展

受注制作の木彫作品が見られる井波彫刻総合会館

井波彫刻は社寺彫刻から始まりその技術を活かし、住宅欄間、衝立などの調度品、祭礼に欠かせない獅子頭などが国の伝統的工芸品として認定されました。
また、木彫刻師の組合である井波彫刻協同組合を設立(1947)し、現在112名の木彫刻師が在籍しています。組合員の作品は井波彫刻総合会館で観ることができます。更に、後継者育成にいち早く取り組み井波木彫刻工芸高等訓練校を開校(1958)し、先人の技の伝承に取り組んでいます。井波彫刻を木彫り技術を学んで、技法を受け継いだ若手の木彫刻師から新しい作品がどんどん登場しています。

井波彫刻の特徴

受注制作の井波彫刻の木彫り欄間

井波彫刻の特徴は立体的で躍動感のある木彫技術にあります。特に200本以上の彫刻刀を駆使して彫る、欄間の両面から施す透かし彫りの精緻さは井波彫刻の代表的な木彫り技術です。その技術を活かし、現代的な木彫作品も作られるようになりました。

                   欄間の製作工程   作家の道具箱


日本遺産 「木彫刻のまち 井波」

木彫りの町井波の看板オーダーメイドの看板

250年余りにわたって木彫り技術の伝承を守ってきた井波彫刻が、2018年5月に「木彫刻のまち井波」の歴史・文化の魅力を伝えるストーリー【宮大工の一丁から生まれた木彫刻美術館・井波】として、文化庁から認定されました。井波のまちを歩くと、軒先からコンコンと心地良い音と木の香りを感じます。町の看板、バス停、電話ボックスなど至る所に木彫が施されていて、他に無い魅力がある町です。

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